くるみ餡のおはぎづくりイベントレポート in 西荻窪

くるみ餡のおはぎづくりイベントレポート in 西荻窪

山形・真室川町(まむろがわまち)のおはぎ専門店「雪のおはぎ*風花」さんをお招きして、くるみ餡のおはぎづくりをしました。

大人も子どもも一緒に取り組み、できたておはぎに顔がほころんだイベントの様子をレポートします。

 ────────────────────────────────────

くるみ餡のおはぎの準備は下草刈りから      


「雪のおはぎ*風花」の店主・佐藤萌以(めい)さんは、もともと真室川町の地域おこし協力隊の隊員として働いていました。


そのときに訪れた高橋喜久子さんの家で出してくださったのが、くるみ餡のおはぎ。


あまりにおいしくて、つくり方を聞いたところ

「まずくるみの木の下の草を刈っておくのよ」

「えっ、そこから!?」と驚いた佐藤さんですが、その後も

「落ちてきたくるみを集めて、庭の地面の上で腐らせて果肉を落として、洗ったら天日で干して、使う直前には水にぬらしてから殻に割れ目ができるまで乾煎り…」と続きます。

手間ひまをかけたその工程を知って、ますます目の前のおはぎがおいしく、愛しく感じた佐藤さん。

「師匠」におはぎづくりを教わる佐藤さん
こうしたくらしの中の手しごとや伝統食を町の魅力として伝えていきたいと、高橋さんにおはぎづくりを習い、昨年4月におはぎ屋さんをオープンしたのでした。


大人も子どもも真剣、おはぎづくり


佐藤さんにおはぎ専門店をつくった背景や真室川町のことを聞いた後は、いよいよおはぎづくりがスタート。

今回は煎ったくるみを割るところからです。


初めて見るくるみ割りの道具に子どもたちも興味しんしん。まるで大工さんが使っているペンチか、庭師さんのはさみのようでとても本格的に見えます。

ちなみに真室川町のホームセンターには必ずどこでも売っているそうです。


くるみが半分に割れたら、今度は金属の串で中身をかき出します。

くるみの実に串が刺さると、じんわり油が染み出してきます。
元気いっぱいの子どもたちもこの時ばかりは黙々と作業していました。

「これ、ハマる」「もっとやりたい」なんて声も。

夢中でくるみを掘り出す

みんなで協力して「すりすり」


がんばって取り出した実を集め、大きなすり鉢で粒がなくなるまですっていきます。



みんなで交代しながら力を合わせて

くるみの油分でしっとりしてきました


続いて湯切りしたお豆腐、砂糖、塩、醤油を加えてさらにすりすり。

最後にそーっとお水を加え、乳化させます。

子どもたちは「白くなった!」と大はしゃぎ

もち米を「半ごろし」に!


そうこうしているうちに、もち米の炊けるいい匂いがしてきました。

お米の粒が残るように軽くつぶして、「半ごろし」に仕上げます。

よそったもち米にとろりとくるみ餡をかけて、さあいよいよ試食タイムです。



「おいしーい!」

「ひとくち目から、もうおかわりしたい」

「くるみ餡が優しい甘さで上品」

「餡もおいしいけど、もち米もすごくおいしい」



力を合わせてつくったおはぎ、皆さん大絶賛、大満足の出来でした。




参加者には小豆餡と「ささぎ」の白餡のおはぎもプレゼント。

どちらも風花の定番メニュー。ささぎは真室川町の伝承野菜です。



真室川町産のお米や野草茶を販売した事務所前のプチマルシェもご好評いただき、コンテナを空にして真室川町への帰路に着いてもらうことができました。


参加された方たちからは

「くるみをかき出す作業に夢中になった。あの”ひとかけら”が集まってこの餡ができたんだと思うと、大事に食べたいと思いました」

「佐藤さんがおはぎを『こしらえる』と言っていたのが懐かしく、いい響きでうれしくなった」

「こういうふうに産地を知って食べる、買う、ということをしていきたいと改めて思った」

とありがたい感想が続々。

子どもたちからも「楽しかったー!」いただきました。

ご近所の方たちからの「またやってよ」の声を真に受けて、ぜひまた開催したいと思います。

***次回は食にまつわるドキュメンタリーの上映会(リンク)をやります!***
ぜひご参加ください。                                        
戻る